山行計画書の出し方


はじめに

大阪アルデ山岳会ではクライミング要素を含む山行において山行計画書の提出を義務付けています。その方法について説明します。
山行計画書はパーティーの安全を守る命綱であり、綿密な計画が安全で充実した山行につながります。また、下山後にコースタイムや装備について計画と実績を比較することで、次回の山行の糧となります。


山行計画書の提出要否

会員は、クライミング要素を含む山行(目安としてはロープを用いる山行)を行う場合、山行計画書を出発日の一週間以上前に役員(会長、副会長、リーダー、会計)に提出し、会長及び副会長の承認を得てください。
ただし、シングルピッチのクライミング(スポーツクライミング)や関西近郊エリアでのマルチピッチクライミング練習のみの場合、山行計画書の提出を省略することができます。山行計画書の提出を省略する場合であっても、行き先とメンバーを役員に連絡してください。
山行を終えた場合は、直ちに緊急連絡先及び役員へ下山連絡をお願いします(メール連絡で構いません)。
表1に山行計画に関する連絡要否の一覧を示します。クライミング要素を含む山行、例えば日本アルプスでのクライミング(いわゆる本チャン)では計画書の提出と承認、下山連絡ともに必要です。山行計画書を提出しない山行では、下山連絡も不要です。

表1 山行計画書及び下山連絡の要否一覧

   
クライミング
要素を含む山行
・ 穂高岳屏風岩雲稜ルート
・ 沢登り全般
・ 雪彦山地蔵岳東稜
・ 大峰地獄谷アイスクライミング
・ 積雪期の比良αルンゼ
・ 積雪期の西穂~奥穂縦走
・ 小川山でのマルチピッチクライミング
シングルピッチがメイン
のクライミングや関西近郊
でのクライミング練習
・ 烏帽子岩でのフリークライミング
・ 鳳来での泊りでのフリークライミング
・ 不動岩でのアイゼントレ
・ 小太郎岩でのアブミトレ
不要 不要
一般登山(積雪期) ・ 積雪期の西穂岳へ一般道から登る
・ 積雪期の八ヶ岳硫黄岳から阿弥陀岳を縦走する
・ 積雪期の伯耆大山を縦走する
※1 ※1 ※1
一般登山(無雪期) ・ 無雪期の八ヶ岳赤岳へ一般道から登る
・ 無雪期の北アルプス縦走
不要 不要 不要

※1 日本アルプスや八ヶ岳級の山へ厳冬期に行く場合は必ず計画書を提出してください。関西近郊の低山の場合は必ずしも提出しなくても構いません。線引きが難しいので、役員に相談してください。


良くある質問

Q1 緊急連絡先は誰にお願いすればいいですか?
A1 基本的には役員にお願いしてください。会長→副会長→リーダー→会計の順に都合を確認して、誰とも都合が付かなければ、緊急時の対処が出来そうな方にお願いしてください。

Q2 天候不良で急きょ行き先を変更したい場合は、1週間前に計画書を提出できないのですが、どうすればいいですか?
A2 変更先の候補が決まっているのならあらかじめ計画書を提出しておくことが望ましいです。なかなかそういう訳にもいかないので、変更の可能性が生じた時点で役員に相談してください。

Q3 一般的な夏山縦走でも計画書を提出した方がいいですか?
A3 ロープを使用しない一般道のみであれば当会への計画書提出は不要です。単独山行等で不安要素があれば計画書を提出して頂いて構いません。また、県警等へ登山届の提出が義務付けられている山域では、そのルールに従ってください。

Q4 会員外のメンバーと山行したいのですが、当会に計画書を提出する必要はありますか?
A4 その計画のリーダーが誰かに依ります。当会のメンバーがリーダーならば計画書を提出してください。迷ったら役員に相談してください。

Q5 雪山ですが低山の日帰りでも計画書は必要なのでしょうか?
A5 一般道であれば不要ですが、比良のαルンゼや堂満ルンゼなどクライミング要素がある場合は提出ください。不安があれば提出お願いします。迷ったら役員に相談してください。

Q6 フリークライミングやボルダリングだけの遠征に行く場合、計画書は必要なのでしょうか?
A6 不要です。マルチピッチクライミングを行う場合は計画書を提出してください。迷ったら役員に相談してください。

Q7 フリークライミングで山行計画書の提出が必要ないにも関わらず、山行計画の連絡が必要なのはなぜですか?
A7 もともとはすべての山行で計画書を提出するのがベストですが、フリークライミングではそれを省略した形にしています。ですから、最低限、山行計画の連絡はお願いします。また、誰がどこでクライミングの練習をしているかは、アルパインクライミング山行の承認にも関係しますから、会として把握しておきたいという面もあります。事後でも構いませんのでよろしくお願いします。