20231229

2023/12/29-2023/12/30 西穂西尾根 メンバー/小林 鬼川

山域
西穂西尾根
日程
2023年12月29日 - 2023年12月30日
メンバー
小林 鬼川
コースタイム
2023年12月29日(金)
07:00:新穂高無料駐車場
08:30
 |
09:00:穂高平小屋
11:30(?):1946mピーク
14:50:2340mピーク(幕営)

2023年12月30日(土)
07:00:2340m(幕営地)
10:45
 |
11:30:西穂山頂
13:35:西穂山荘
15:05:ロープウェイ駅
感想
12/28、21時、京阪枚方市駅で待ち合わせ。寺岡さんは風邪を引いたとのことでしんどそう。後ろでゆっくりしてもらって、残る二人は鬼ちゃんの枚方自慢で盛り上がる。どの自慢話も特段惹かれないが、「御座候」は一度食べてみたい。
晴れの予報だったはずだが、途中から雨→雪。日付変わって2時に新穂高の無料駐車場に到着。深山荘前の駐車場は開いていなくて、より登山口に近い新穂高登山指導センター前の駐車場が使えたので良かった。鬼ちゃんの愛車エブリイの後ろをフラットにして、3人で仮眠。私と鬼ちゃんはシュラフを下に入れてしまっていたので、テントのグランドシートに包まって寝た。

12/29、6時起床。普段の年末に比べれば寒くは無いけど、新穂高登山指導センターの暖かいトイレが有難い。ここで声掛けられた3人組も西穂西尾根に行くようだが、無料駐車場が開いていなくて、新穂高ロープウェイの駐車場に停めることにしたらしい。6時間600円なので、バカにならない。
寺岡さんは調子悪いとのことで、ここでリタイアすべきか悩んでいる。結局、穂高平まで行ってみることに。体調悪いのに申し訳ないが、調子を確認したいので、共同装備はひとまず予定通り持ってもらう。林道をダラダラ歩いて、1時間ちょいで穂高平へ。寺岡さんは大汗かいている。共同装備は手伝えるので、荷物軽くしたらいけそうかと確認したけど、やはり調子が上がらないとのことで、ここでリタイア。荷物を整理し直して、共同装備を受け取り、逆に食料は少し減らして寺岡さんに持ち帰ってもらう。今回、会の3テンが借りれなくて、4テンになりそうだったけど、最終的に鬼ちゃんのお父さんの3テン(ただし夏フライ)を借りることにした。二人であの重いモンベル4テンを担ぐとなったら、だいぶめげたので、本当に良かった。
寺岡さんに見送ってもらって、穂高平小屋を出発。柵を越えて牧場側へ。


小屋からまっすぐ尾根に取り付くはずだったけど、前のトレースを追っていたら尾根の右側に回り込んでしまったので、適当なところで左に渡って、1946mのピークをめざす。ワカンを付けてたら、前のパーティと後ろのパーティ(いずれも3人組)も結局ここにやってきた。ということで、3パーティでラッセル。雪が少なくて歩きにくい。前半はほとんど他の2パーティがラッセルしてくれた。斜面も急で笹やら木やら、ややこしい。上部でアイゼンに取り替える。雪はスカスカだし、笹にぼよんぼよん乗りながら、登っていく。ここら辺りからは私たちメインでラッセルした。
年末だしトレースあると期待していたが、トレースは無いし、笹こぎだし、思ったより苦戦して1946mに到着。



ここから別のところから登ってきたソロのお兄さんも一緒になる。3人組の2パーティはここから遅れだしたので、お兄さんと私たちで先頭を行く。今日は2340mまで行きたいと思っていた。その前にもテント適地はありそうなので、15時くらいまで歩いて、テント場を探すことにする。尾根に出たら薄いながらもトレースあるし、雪は相変わらず少ないけど、さっきの笹ラッセルでは無くなったので、だいぶ歩きやすい。おかげで14:50には2340mピークに着いた。ソロのお兄さんもここに泊まるとのこと。地図上はこの前にも平らなところがありそうだったけど、それほどテントが張り易いところは無く、この2340mが一番良いと思う。
今日は思ったより晴れず終日ガスッていたけど、ようやく青空が見えてきた。木の合間から西穂が見える特等席にテントを張る。鬼ちゃんが担いでくれた北海道限定サッポロクラシックと私の持ってきた焼酎で最後の忘年会。夏フライだけど、全くの無風で雪も降らなかったので、快適な一晩だった。

12/30、5時起床。穏やかな朝。私は深夜腹が減って、寝袋の中でおかきをポリポリ食べていた。バレていないつもりだったけど、音だけでなく、香ばしい醤油の香りをテント中に漂わせていたらしく、鬼ちゃんも食べたくてしょうがなかったらしい。ということで、ほとんど残っていない残りのおかきはプレゼントした。前日、私が最近飼い始めたハムスター(めめ)が寝ながら、餌をポリポリ食べているという話をしていたので、「めめちゃん、そっくりですね」と笑われた。めめが飼い主に似たのではなく、飼い主がめめに似たのか…。
7時にテント場を出発。今日は朝から青空で、登攀日和になりそう。ソロのお兄さんはまだテントの中だったので、私たちがこの日の先頭。第一岩峰にはあっさり30分ほどで着いた。左に回り込んでルンゼっぽいところを登る。ロープ無しでも行けそうだけど、せっかくなのでロープ出した。30-40mほど伸ばしてピッチを切る。



次が見えなかったので、ひとまずロープを結んだまま、鬼ちゃんに登ってもらう。もうロープは不要かなと思っていたけど、ロープはどんどん伸びていく。途中、昨日の人とは違うソロのお兄さん(深夜1時に駐車場を出たらしい)と3人組に追いつかれて、彼らはロープ出していないので、先に行ってもらう。ロープいっぱいになっても、コールが通じないので、そのまま一段上に移動。そこで、登ってこいのコールが聞こえて、登り始める。こちらのピッチもロープ無しで行けなく無いが、ワンポイント岩っぽいところがあったので、あの状況なら出したまま登って正解だったと思う。以降はロープ無しで登っていく。ジャンクションピーク辺りまで来ると、ジャンダルムがどーん見えてカッコいい。西穂の頂上もはっきり見え始めた。が、ここからが結構長かった…。





頂上直下の岩場(おそらく第2岩峰)までトラバースした辺りで、ソロのお兄さんを交代し、トップを行く。おそらく雪が少ないのだろう。岩場が出ててやらしい。頂上が近付くにつれて風も出てきたが、10:45、出発から4時間弱で西穂山頂に到着。




風はあるけど、快晴。360°のパノラマで富士山まで見えた。ついつい長居してしまうが、高山市内に居るだろう寺岡さんにLINEを入れ、下山開始。頂上直下、アイス状になっている部分があって、ちょうど新しい懸垂支点もあったので、一回懸垂した。
一般道と言え、しばらく気が抜けない下りが続くが、独標に着いてしまえば、あとは終わったも同然。人が一気に増える。独標は雪が少なくて、地面が出ていた。鬼ちゃんは途中から靴紐がほどけていたことで、両足のツメが圧迫されてしまい、激痛らしい。私も11月、鈴鹿セブンマウンテンを歩いた時になったので、気持ちはよく分かる。ゆっくり下る。
西穂山荘で電波を求めてウロウロして帰ってきたら、今LINEを入れた寺岡さんが居た。せっかくなのでここまで迎えに来てくれたらしい。3人で名物の雪だるまの前で写真を撮って、一緒に下山。鬼ちゃんは下りが激痛なので、長い下りが可哀想…。ロープウェイ駅の近くまで来たら、西尾根の全容が良く見えた。頂上に続く長い尾根。やはり頂上に突き上げる尾根は良いですね。


溢れかえる中国人に紛れながら、15:15のロープウェイに乗り、ひらゆでお風呂に入って、2023年最後の登山を締めくくった。